日本には約4000万~5000万人の会社員が存在しています。
会社自体も様々なものがあり、大手や一流と呼ばれる企業から、ベンチャーやIT、零細企業まで様々です。
世の中的に一流企業と言われる会社のサラリーマンは違うかもしれませんが、
僕はある時までサラリーマンであることをどこか馬鹿にしていました。
自分もサラリーマンをやっていて、いつもここから抜け出したいと思っていました。
同じように思っている人もいるかもしれませんが、サラリーマンが悪いのではないと今は思っています。
社畜
社畜という言葉が世に出てきたのは1990年のことで、それ以後廃れることなく継続的に使われている言葉だそうです。
社畜の定義が何かというとウィキペディアでは、
「主に日本で、社員として勤めている会社に飼い慣らされ、自分の意思と良心を放棄し、サービス残業や転勤もいとわない奴隷と化した賃金労働者の状態を揶揄、あるいは自嘲する言葉である。」とあります。
また、満員電車での疲れたサラリーマンの姿、通勤時の顔が死んだようなサラリーマンの姿がTVや雑誌で映し出されることは多々あり、
誰しもネガティブのイメージを持ってしまうのかもしれません。
自分のやりたいことが出来ず、夢もなく、ただただ惰性で出社し、何も考えずただただ言われたことをこなしているだけの状態。
僕はこんな風なサラリーマンのイメージを持っていました。
日本に数多くいるサラリーマンの中には、もちろんこういう状態の人もいると思います。
実際に僕自身もこういう人たちに遭遇してきました。
何が楽しいんだろう?といつも疑問に思っていて、自分はあんな風にはならない、絶対に夢を叶えると、
サラリーマン時代にはよく思ったものです。
サラリーマンの恩恵
実際にサラリーマンを辞めてみて一番感じたことはサラリーマンであることの恩恵がとてもたくさんあるということでした。
中には残念ながらリストラされてしまう人もいるでしょうし、今にもつぶれそうな会社に勤めている人もいると思うのですが、
大半の人は問題なく生活し問題なく給料をもらい、いわゆる安定した生活を送っていると思います。
年金や保険関係も給与天引きという形で自動的に毎月計上しているので、そこに関して意識することはほぼなく、
実際に振り込まれる金額をどのように使うかにしか興味がない人がほとんどだと思います。
会社を離れるとこれらは当然自分個人で対応するべきものとなり、支払いも督促も全て自分に来ます。
特に辞めた直後は、各種金額の算出が昨年ベースとなるので、
職があろうがなかろうが容赦なく昨年ベースで算出された金額が襲い掛かってきます。そしてこれら税金や保険は逃れることができません。
何気なく毎日が過ごせたり、自分がやりたいことに取り組めたりするのはこうした安定があるからであり、
これはサラリーマンの恩恵だと思います。
僕がサラリーマンに対する認識が変わったのは、こういう恩恵があることを痛感したのもありますが、
会社員時代に貪欲で前向きな同僚に出会うことができたことが大きいです。
今自分が属している部署で、自分のポジションで最高のパフォーマンスをしようと常に取り組んでおり、
困難にもめげずとてもパワフルな同僚でした。
当然その同僚に対してはネガティブなイメージを持つことはなく、むしろ尊敬の眼差しで見ていました。
8:2の法則とよく言いますが、会社の中で意欲的に働いている人や、楽しそうに働いている人というのは少数なのかもしれません。
しかし、それはサラリーマンだからというわけではなく、どこに行ってもどんな職種でも変わらないのです。
個人事業主や個人経営などは、責任がすべて自分に来るので、やる気がないとかつまらないとか言っている場合ではないので、
前述した僕がサラリーマンに持っていたイメージのような人は少ないんだと思います。
ですが、その分個人事業主や個人経営にはリスクが伴うのです。
そう考えると、サラリーマンで安定を維持しながら、
自分の業務に邁進するのも良し、会社の仕事をきっちりこなしプライベートの時間を充実させるのも良しと、
サラリーマンの良さがたくさんあることが分かりました。
サラリーマンだからダメだとかつまらなさそうだというわけではなく、それはその人個人の問題なのです。
楽しそうな人生を送っているサラリーマンもたくさんいますし、
僕自身は一つの安定を確保するという意味でサラリーマンとして働くという選択肢もアリだと思っています。