お金があれば何でもできるのは間違いではないと思います。
でも、お金があっても自分が生きたい生き方ができるとは思いません。
以前はお金が全て解決してくれると思っていましたが、
今はお金があるだけでは自分が生きたい生き方はできないと思っています。
自分の器以上にお金は残らない
会社員を辞めた時、退職金やストックオプションで一時期まとまったお金を手にしました。
会社を辞めた時は離婚をしていましたから、ある意味自分で自由に使えるお金です。
会社を辞める前に想定していた、知人社長の会社で月収40万円で働くという話は見事に騙されてしまい、
僕は職なしで多くの借金を抱えた状況でした。
ですが会社を辞めた時点で得た金額はその時の手取りにして約1年分くらいありました。
僕はそのお金を元手に以前より実践していたインターネット物販を本業として取り組みました。
会社員時代から副業としてそこそこ稼げたときもあったので、
本業になってまとまった資金もあるので大丈夫だろうと安易に考えていました。
結果どうなったかというと、半年しか持たずそこから鬼の労働時代に突入することになります。
この頃のお金の使い方を振り返ると正直何にどれだけ、どのように使ったのかよく分かりません。
もちろん多くの借金もあったのでその返済もしていましたが、多くの金額を手にしても半年しか持ちませんでした。
会社員時代も、結婚している時も、僕は自分を押し殺して生きていました。
これは後から振り返って分かったことなのですが、様々な理由で自分の意見を押し殺していたのです。
だから会社員をやめ、離婚もした後、僕は自分の好きなことをとことんやって好きなように生きようと考えたんです。
当面の資金はありそうだし、インターネットでも稼げると思うし、何とかなるだろうという甘い考えでした。
はっきりと覚えていませんが、好きなものを食べ、好きな所に行き、好きなことをしていたと思います。
なぜなら当時の僕は、自分の好きなことを何の成約も無くできることが、自分が生きたい生き方だと思っていたからです。
でも結局自分が本当に生きたい生き方ってどんなものだろう?とか、
自分が送りたい人生のためには何が必要だろう?とか、
なんでそれまでの人生は自分を押し殺していたんだろう?とか、
何にもきちんと向き合って考えていなかったんです。
僕がやっていたのは、インターネットで稼いでいた人が見せていた生活で、
それは年間億を越える金額を稼いでいる人が送っていた生活で、
僕が半年しかお金が持たなかったのは当然なことでした。
僕はお金の使い方も分かっていなかったし、お金の稼ぎ方も分かっていなかったし、
結局お金というものをきちんと考えていなかったんですね。
僕の口癖は「お金は稼げば何とかなる」「きっと大丈夫、なんとななるから」でしたから・・・。
凄く当たり前のことなのですが、お金は得る金額より出て行く金額が少なければ残ります。
自分が稼げるお金の量をきちんと分かっていないで、
億を稼ぐ人と同じ使い方(実際は真似ているだけで規模はとても小さいですが・・・)をしていたら残るわけがなかったのです。
悲しい話ですが、その半年間の記憶はあまりありません。
やってみて分かったのですが、僕の生きたい生き方はお金があれば出来るわけではなかったのです。
自分が本当に求めていたものはそんなにお金が必要ではなかった。
お金が無くなってから、いよいよ確実にお金を稼いでいかなければ生きていけなくなり、
確実に稼げる=空いてる時間を全て時間労働に充てるという選択をしました。
再就職という手もあったのですが、資格があるわけでもなく再就職してもまた1からのスタートです。
1からのスタートであれば、会社員の給料より働けるだけ時間労働した方が稼げたので、
僕は仕事を掛け持ちしながらとにかく働きました。
探せばあるもので、日中パチンコ屋、夜は焼き鳥屋、休みの日は単発の仕事をこなし、
それ以外でもありとあらゆる方法でお金を稼ぎました。
働くことと、寝ること、食べること以外はほとんどしない時期が約2年あったのですが、その中で自分と向き合うことができました。
その中で自分が本当に送りたい生活について現実的に考えて見ると、
別に豪華な車が無くてもよく、
豪華な家が無くてもよく、
毎日豪遊しなくてもよくて、
求めていたものは安心を確保した上で、
自分がやりたいこと(仕事、遊び、人付き合い)に全力で取り組める状況で、
たまにでいいから心許せて心地よい仲間と遊ぶことができたらそれで十分幸せだと気づきました。
そして、それは決して億のお金が必要ではなく、
借金がないフラットな状況であればある程度稼げれば実現可能なものでした。
会社員時代と比べるとボーナスはありませんし、トータルで稼げる金額は減りました。
でも見栄や本音をぶつける事ができなかったために出ていたお金は無くなり、
必要最小限の支出に抑えた結果、過去にないほど心穏やかに生活することが出来るようになりました。
お金が無ければ絶対に生きたい生き方はできないと思っていたけれど、その考え自体が間違いで、
まず自分の生きたい生き方を明確にし、そのために必要なお金を算出し、
そのお金を得るためにどうするか考えることが大事だとやっと分かりました。
誰かが見せていた生き方でなく、
思い込みのような自分が生きたい生き方でなく、
本当に自分に問いかけ、自分を見つめた上で出てきた自分が生きたい生き方が明確になると、
毎日が本当に充実します。
無駄なことはどんどんしなくなり、自分の生きたい生き方をするために必要なものだけに、
お金や時間を使うようになり、そのためにどうするかを考えるようになります。
結果お金も貯まりますし、そのお金でどんどん自分がやりたいことを実現できています。
自分が実現したいものがどんどん大きくなり、もちろんその分のお金が必要になるのですが、
目的が明確なためか、焦る事も無く一歩一歩全力で取り組めています。
確実に一段一段階段を上るように達成していくことで、
何年か後には、ちゃんと目標に向かって進んできたなぁと思う日が来ることを確信しています。
お金があなたを幸せにしてくれるわけではありません。
お金はあなたが生きたい生き方をしたいときに、ただ必要なツールです。
お金が先に来るのではなく、自分の生きたい生き方が先に来る人生を送れるようにしましょう。