僕は金銭的にどん底に落ちただけでなく、友人知人も一気に失いました。
信じていた人にも裏切られ、もう何もありませんでした。。。
知人、友人、後輩、先輩、兄弟、全てお金に見えていた
僕がどん底に落ちる原因になったものはいくつもありますが、金銭的にも環境面でも大きな影響を与えたのは、
ネットワークビジネスでした。
きっかけは、インターネットビジネス塾の知り合いから声をかけられ、とある説明会に参加したことでした。
最初は素晴らしい話だと信底思いました。
先行者利益であること、実際に稼いでいる人がいたこと、収入を得たら一発逆転できること。
全て魅力的で、そしてスキルも経験もいらない、必要なのはただ行動するだけ。
説明会の後半ではもう参加費の捻出方法を考えていて、
そしてさらに自分が稼いだ先を妄想していました。
事業内容はとても夢があり、それを実現しそうなパワフルな人がたくさんいて、専門家も参入している。
知れば知るほど、凄い話を知ってしまった、これは本当に世の中が変わるぞという思いは強くなり、
そして友人知人もみんなこの話を聞いたら興奮するに違いないと思っていました。
しかし、実際はいろんな見解をもっているということは当たり前で、
さらにネットワークビジネス自体が怪しい、詐欺だと思われているのでそんな簡単にうまくいきません。
そうこうしてるうちに月日は経ち、一人、また一人と声を掛けることができる知人友人が減っていきました。
加えて月日が経てば経つほど活動費が嵩みます。
後ろめたい想いがあるので、直球勝負ではなくまずは関係性を作ってからと、
連絡を密にし、会いに行き、飲んだりお茶をしたりを繰り返す。
もちろんそれは組織を作るということにつながってはいるのですが、
残念ながら結果には繋がりませんでした。
これは今は理由も明白で、うまくいく人といかない人の違いも理解したので、
今となっては間違った方法をし続けたなぁと思うのですが、
当時の僕は当然そんなことは分かりません。
こうして僕はお金だけでなく、時間も、そして何より大事な友人を何人も失いました。
よくそんなことで壊れる関係性なんだから所詮そんなものだったんだよと言う人がいますが、
当時は僕もそう思っていましたが、それは都合のよい解釈だと思います。
そんな関係性にしてしまったのも僕だし、その程度だと思ってしまったのも僕だし、
何より自分の周囲の人がお金にしか見えなくなっていたのです。
5.6年ぶりに会った高校時代の親友
どん底に落ちた僕は様々な理由も重なり、まったく知り合いがいない関西で、
月に丸1日の休みがあればいい方だと言う生活を約2年間送ります。
久々に懐かしい友人と会いたいなと思っても連絡しても返信は無い。
悩みを相談したい時でも相談できない。
情けない話ですが、失ってみて初めて友人の大切さを痛感しました。
あまり後悔は引きずらない方ですが、これだけは今も後悔しています。
そんな中、状況が少しずつ改善してきて、実家に帰る機会がありました。
お正月休みで久々に長く実家に滞在するので、日程が空きます。
ネットワークをしていたとき声を掛けていたので躊躇をしたのですが、
それでもどうしても高校時代の親友に会いたくて、話をしたくて、
おそるおそる数年ぶりに連絡をしてみました。
するとタイミングがよかったのか、時がいろいろと流してくれたのか、
その親友と5年か6年ぶりに会う話がまとまりました。
いざ会ってみると最初こそぎこちなさはあるものの、次第に昔のように話すことが出来ました。
近況を話す中で、過去のネットワークの話にもふれ、
あの時は本当にゴメンと謝ったところ、
本心か優しさか分かりませんが、え?なんのこと?覚えてないなぁ~と軽く流してくれました。
本当に久しぶりに心から素直に時間を楽しめ、
何も考えず思うままに話をして、心から笑い、時間を共有する。
普通の友人関係ならごくごく普通の当たり前のことなんでしょうが、
僕にとっては本当何年ぶりだろう?という感覚で、そして心地よいものでした。
どれだけ自分が無理をしていたか、
どれだけ自分が本当に欲しいものを見ていなかったか、
お金があればすべてうまくいくと思っていた自分が間違いだったことなど、
本当にたくさんのものを痛感させられました。
そして何よりも心許せる本当に気の合う友人と関わりを持つことができることが、
こんなにも重要で素晴らしく、幸せなことなんだなぁと理解しました。
この経験を経て、今は本当に気の合う人との関わりを大切にしていますし、
逆に自分の貴重な人生の時間を、無駄な人や事柄に使うことがとても勿体無いことだと思うようになりました。
おかげで毎日幸せで楽しい人生を生きれています。
人は一人ではやっぱり生きていけないんだなぁと思います。