会社員時代、1年半~2年のペースで引越しを伴う転勤をしていました。
社宅も無く、自分の稼いだお金の範囲内で自由に好きなところに住むことが出来る環境だったのですが、
一度緩んだ住環境の基準を元に戻す事は最後まで出来ませんでした。
家探しも経験
大学入学が決まり最初の2年間は次男と二人暮らし。次男は大学院進学の時で、選考して4年間東京で住んでいたため、
最初の家は僕の希望は皆無。いつの間にか決まっていました。
2年経ち次男は就職し、やっと一人暮らしが始まります。
東京の多摩から世田谷に通っていたので、一人暮らしは世田谷区に住むつもりでいました。下北沢とか憧れでしたし。
いざ家探しをしてみると、家賃の高さに僕の夢はどんどん崩れていきます。
おまけに世間知らずで、当時は情報をたくさん入手することや、自分で調べてみること、
実際に動いて見たり聞いたりすることが不足していて、
探す時期もどんどん遅くなり、タイミングを逃し、結局稲城市で駅徒歩25分、
おまけに坂ありで洗濯機は外というところに住む結果になりました。
契約して、実際に住んでみて、
やっぱり駅近がいいなとか、狭くても古くても都心に近い方がよかったなとか後悔をいろいろとし、
さらに大学の知人は僕より3万近く高い家賃に普通に住んでいたので、
良い家に対する憧れみたいなものが僕の中でどんどん大きくなっていきました。
致し方ないことなのですが、
最初から自分で家探しをして失敗していたら次はもっと良い家が探せたでしょうし、
もっと自分からいろんな人に話を聞いたり、時間はあったので不動産屋をたくさん回ってみたりすればもっと良い環境に住めたと思います。
経験してみることは本当に大事だなぁと痛感しました。
社会人になってからの家探し
社会人になってから僕は合計で7回引越しをします。
自分で稼いだ給料で好きなところに住めるわけで、全て自己責任。
幸い大学の時の経験があったので、最初の引越しは家賃的にも環境にも納得でき、
ほぼほぼ満足した引越しでした。
しかし2回目からは僕自身の環境が変わり、結婚して子どもをいる中での引越しとなったのです。
最初に書いたように僕は転勤族でした。まったく知らない縁の無い土地に行きます。
僕一人なら、まぁ会社の同僚がいますし、大半は仕事をしているので、正直どこでも良いのですが、
元嫁は友達もいないところで、初めての子育てに直面しなければいけないわけです。
自分は仕事で気を紛らすことができるけど、元嫁はそれがない。せめ住むところくらいは良いところにしてあげたい。
こんなことを考え、多少家賃が想定よりオーバーしても、なんとなるさと楽観的な無謀判断で家を決めてしまいました。
この時も夫婦できちんと現状について話し合い、何を優先するかをきちんと共有し、その上で決めていればよかったのですが、
僕はこういう話はしないで、元嫁のためを思って多少無理した家賃でもがんばっているという自分に満足し、
また、元嫁もきつくなったら協力してくれるものだと勝手に思い込んでいました。
ここできちんと話さなかったことが大きな間違いでした。
一度良い環境に住んでしまうと、なかなかその基準を下げるのは難しくなります。
給料が下がるとか、良い環境の家がひとつも無いというような状況で無い限り、
どうしても今まで住んでいたところを基準にし、そこを最低レベルにして探してしまいます。
この結果、僕は引越しするごとに家賃が上昇し、その上昇は給料の上昇よりも大きく、
給料は上がっているはずなのに、一切余裕が出来ない、楽にならない状態でした。
家賃は毎月の支出の中で大きな割合を占めます。
当たり前ですが、お金は収入かた支出を引いた残りが貯まっていくので、
支出を減らすか、収入を増やすかしなければ貯まりません。
いきなり大きく収入が増えることなどほぼ無いので、
支出を減らすことが本当に重要です。
缶コーヒーをやめて水筒にする、タバコをやめるといった節約ももちろん大事ですが、
インパクトの大きい家賃が下がると、その影響は大きいです。
これから引越しをする機会がある場合、目先の住みやすさ、快適さだけに目を向けるのではなく、
毎月の収入と支出のバランスの中の家賃と家賃を払った場合の生活環境、先の未来を見据えて家を決めるべきです。
現実を直視し、賢明な判断をすることも時には必要なことなのです。