行動することはとても大事で、やってみてはじめて分かることって沢山あります。
何か新しいことを始める時、障壁として参加費というものが表れることが多々あります。
この壁が高ければ高いほど、目的が変わってしまうトラップに嵌ることが多いのです。
参加することで得られる満足感
僕は今までの3回ジムの会員になったことがあります。
でもトータルでジムに通ったかいい数は数回程度・・・。もちろん3つのジムは全て違うジムです。
筋トレをしたい、身体を絞りたい、細マッチョになってモテたい。
様々な理由からジムに通ってみようかなという動機は生まれます。
ジムには無料キャンペーンや体験キャンペーンがあることが多く、気軽に体験できるため、
複数ある通えそうなジムを調べまずは体験してみます。
その中でなんとなく良いなと思ったジムの会員になり、そこに通い目的を果たすためのトレーニングを繰り返すことで、
自分が想い描いている理想の身体や状態を得ることができます。
でもジムに通うことは今までの自分の習慣の中にルーティーンとして定着しにくく、
きちんど予定を立てたり、帰るときに次回の予約を入れたりと何かしらの強制力がないとなかなか継続できません。
別にジムに通わなくても毎日は普通に過ぎ去っていくし、
身体を絞らなくても誰にも叱られることも無ければ、自分にとってマイナスは何も無いからです。
僕が3回もジムの会員になり、継続できなかったのはまさにこれが理由で、
動機がぼんやりし過ぎていて、行っても行かなくても問題が無い状況だったので、
必然的に優先度が下がっていました。
加えて、当初は身体を絞りたい、良い体型になりたいと思ってその手段としてジムを選んでいたのが、
ジムに実際に通おうとジムを選び出した瞬間から、目的が自分が通えるジムの会員になることにすり替わっていたのです。
きちんと目的が具体的に定まっていれば、ジムにも様々な特徴があり、またコースもあるので、
ジムの選び方はその目的を達成するためにはどこにいくべきかという視点で選ぶことになります。
身体をしぼりたいだけなら、気軽に自分が通いやすいところはどこで、通いやすい時間帯のコースはあるかという視点が重要ですし、
本格的に細マッチョになってモテたいという目的がメインなら、きちんと体形に関して指摘してくれるトレーナーがいることが、
選択の重要なポイントになります。
でも過去の僕は、なんとなくジムに通いたい、体絞った方がいいよな、健康にも良さそうだし最近運動してないしといった、
非常に目的が曖昧で、そして緊急性も無いものでした。
ジムには当然月会費が必要で、そこまで余裕がある状態でないときに毎回会員になっていたので、
目的を果たすためにジムを選ぶのではなく、自分の日常を金銭的に脅かさないレベルで通えるジムを選ぶという視点になっていました。
こうなってくると、参加の障壁である月会費や入会費を突破することが目的になってきてしまい、
金銭的に日常を脅かさず入れるところを見つけ、契約を結んだ段階である程度満足してしまい、
行っても行かなくても月会費を払えるレベルなので特に痛い思いもすることなく、
結果的にジムの会員になったという満足感だけを得て、他は何も変わらずただただ支出が増えたということを繰り返していました。
借金をして参加したことが、行動したことだという錯覚
ジムの場合は言ってもそこまで致命的な金額ではないですし、痛手も感じることもありませんでした。
しかし、会社から独立したい、自分の人生を生きたいと思い、そのためには自分で稼げる力を身につけないといけないと、
入った多くの塾や、受講したセミナーではこの思考は非常にまずいものでした。
インターネットで副業をしようといろいろと探してみると、有料の情報に遭遇します。
多くは講師の方がいて、講師の実績がバーンと出され、実践者の声が出され、成功事例が並べられ、
あなたもこの塾に入り、一緒に勝ち組になりましょう!みたいな感じです。
最初は恐る恐る参加費を出していたのに、挫折を繰り返すうちにどんどん参加費を出すブロックは外れていき、
しまいには今までの参加費を取り返すことが一つの目的になってしまっていました。
大事なのはその手法が本物であることと、自分が実践をできる環境や状況であること、
そして何より継続するための状況が揃っていることなのですが、
講師の方の巧みな煽ってくる文章に見事にのせられ、いつの間にか参加したら自分も数ヵ月後には成功者と思ってしまっていました。
冷静に考えたら、参加した人がみんな成功したら、世の中お金持ちだらけになって凄い状態になっているはずなのですが、
なぜか都合よく自分は例外なく参加するだけで成功すると思ってしまっていました。
数ヵ月後の成功した自分が見えているので、あとはどうやって参加費を捻出するかということが最初で最大の問題になります。
これまた不思議なのですが、参加費は10万円、30万円、50万円といった数字が多く、
ちょっと頑張ったり無理をしたらどうにかできてしまう金額が多かったです。
僕は正直こういった塾やセミナーや教材をいくつ購入したか覚えていないくらいなのですが、
一括で現金で払ったのは数回だけで、ほぼクレジットカード払いをしていました。
しかも、計画的なクレジットカード払いではなくて、参加したら稼げるからカードの支払日までにはその金額が稼げているはずだという、
非常に危険な思考で、クレジットカードを使用していました。
当然ですがこんな状況では参加したとしても長続きしません。
結果ぼくは参加して、ちょっと実践して、壁に遭遇して挫折して、次の手法へということを繰り返しました。
僕の中では、こういった塾やセミナーを受講することは自分が自分の夢に向かって進んでいる、行動しているという証だったので、
それを実際に行っていること(実際には参加しただけ)はひとつの安心材料でもありました。
自分はちゃんと夢に向かって行動しているんだ、だからいつか自分も大きく稼ぐ力を身につけて、
そして今の状況から抜け出し、これまでの借金も全部返しうまくいくのだと。
参加するだけでは意味がほとんどありません。
もちろん新しい世界を知り、新しい繋がりができて、新しい視点が増え、何より経験できるので無駄だとは一切思っていません。
でも、参加しただけでうまくいくなんていう話は存在しないのです。
借金をして参加することは勇気が要りますし、出来ない人も多いでしょうし、
ひとつの行動として凄いことだとは思います。
でも借金してまで行動しようと思うなら、その先をちゃんと具体的に計画して実践しなければ駄目です。
借金までして参加しただけだったら、ただ単に負債を積み上げただけで終わってしまうのです。