僕は13年働いた会社を辞めて、知人の社長と会社を興すはずが結果的に騙され、退職金を元手にした個人事業も半年しか持たず、
脱サラ失敗、離婚、借金、プータローを一気に経験しました。
そんな僕を周囲は「バカだ」「終わった」などと言っていました。
逃げるように土地を離れた
会社を興すはずが騙されたと認めざるを得なかったとき、僕の状態は最悪でした。
会社興すから辞めるわ!と豪語していたのに、実際は騙されている状態が情けなく恥ずかしく、
それと同時に養育費や借金、生活費などの支出に対してやっていける見通しが一切無い。
絶望と不安と悔しさと情けなさと、今までに味わった事の無い感覚でした。
しかし現実に目を向けると、どう考えても数ヶ月しか持たない。
このままではヤバイと思った僕は家を解約し、荷物を限りなく捨てたり、売ったりして、
必要最小限の荷物だけにして知人の家に転がり込みました。
全く知らない土地、縁もゆかりもない土地。
知り合いもいないそんな土地でした。
こんな状態は親にも仲の良い友人にも言えず、
自分だけの中にしまいこみ、僕は逃げるように今までの環境から去りました。
直接自分の耳に入った言葉は少なかったのですが、
全ての人がみんな自分のことを笑っている、馬鹿にしている、批判していると思い込んでいました。
なりふり構わず行動した。そしてそれが自信になった。
誰も自分を知らない土地に来たのが良かったのかも知れませんが、
どうせ自分のことなんて誰も知らないし、なりふりかまっていられないしと、
とにかく確実に現実的に出来る事をどんどん行動していきました。
休みなんて月に1回あるかどうか。
すきま時間があれば働く。
できるできないが基準ではなく、いかに1日の時間をすべて働くことが出来るかという基準で選ぶという、
極限状態でなければ絶対しないだろうなぁという思考でした。
一方で親からの電話にも、前の職場からの電話にも全て嘘をつき、現状を隠し通し、
大丈夫だよとつよがる。
精神的にも肉体的にもぎりぎりの生活を2年続けました。
たまーにある休みはお金も無いので、特に何も出来ず、
休みの日や空き時間は全て自分と向き合う時間になりました。
でも、これが良かったんです。
自分に正直に向き合い、
今の状態になった原因をつきつめ、
自分の本音に正直になる事が出来ました。
さらには行動し続けたことで状況が徐々に改善していきました。
着実に一歩ずつ。
歩みはとっても遅いですし、劇的に状況が改善するなんてことはありえない状況でしたし、
地道に、泥臭く、確実に。
会社を辞めてかどん底に落ちてから約3年後、僕の状況は改善し、やっと普通の人と同じくらいまで回復しました。
この状態になって気づいたことがあります。
それが、とても生きやすく、そしてとても人生が楽しいと言うことでした。
時間とお金の大切さを理解し、時間もお金も無駄使いしないようになりました。
基準は自分が心地よいかどうか。
世の中の当たり前とか、失敗だとかそういう声は全てシカトとして、
自分の気持を優先し、自分を大切に生きるようになりました。
おそらく自分自身が、自分が想像していた最悪の状態まで落ちたこと、
落ちたけれど死ななかったし、そこまで最悪でなかったこと、
乗り越えたことでこの先何かあってもどうにかなるなと思えたことで、
自分の気持を優先してもいいんだなと実感できました。
誰かの「あいつは終わった」「あいつはバカだ」と言う声をずーっと気にして、
行動しなかったら今の僕はありません。
他人の声のせいでせっかくの自分の大切な人生を無駄にしては勿体無いです。
自分の人生の外野の声なんてフルシカトで大丈夫。
行動しましょう。