高級車に乗り、好きな時に好きな場所に旅行し、好きなものを食べ、好きなものを身につける。
そういう生活が自由な生活の象徴であり、自分が求めていた憧れの生活でした。
最初に買った車でブロックが外れた
新入社員の時、僕が乗っていた車は父親のお下がりの走行距離10万キロを越えた古いトヨタのカローラでした。
一方で同期は新車のオデッセイに乗っていて、なんとも悔しい思いをしたことを覚えています。
そんな僕の一番最初の車の購入のタイミングは入社3年目に入る直前でした。
ボーナス等少しずつお金を貯め、わずかながらも頭金を作り、いよいよどの車にするかという選択の時。
僕が考えていたものは、
「買える車ではなく、買いたい車を買う」
というものでした。
結局5年ローンを組んで、月に支払う額もそこそこ高額の状態で購入しました。
今振り返ってもこの選択には後悔はしていません。
しかし、この買い物を契機に僕は錯覚を起こします。
それがローンを組んだり、クレカやリボ払いを駆使すれば、
今の状態でもなんとか好きな生活を送れそうだということでした。
堅実に考えたら、車の購入も中古も含めて考え、購入後の生活も考えるべきでしたが、
そんな考えは無く、都合のよくて聞こえのいい「買いたい車を買う」ということを理由に、
新車で欲しい車を購入しました。
好きな車を買うことはやはり嬉しく、満足感はそれは大きいものでした。
月のローンが仮に半分だったら、もっと余裕のある違った生活を送っていたでしょうが、
そこまで考えず、満足感を得る対象はどんどん広がっていきます。
洋服、外食、旅行、休みの日の過ごし方。
家計はギリギリかマイナスの状態が続いたのですが、
それよりも目の前の満足感を得ることを我慢できませんでした。
無理な生活がもたらしたもの
当然と言えば当然ですが、ローンもクレジットカード支払もリボ払いも全て借金です。
月々の支払額は抑えることができても、それは利息分どんどん借金を膨らませている状態なのです。
一度あげてしまった生活水準はなかなか下げることができず、
加えて夫婦できちんと家計状況や将来のお金に関してはなすことをしてこなかったた僕は、
「なんとかなるよ、なんとかするよ」を口癖にしばらくこの状況を継続してしまいました。
もちろんこんな生活の待つ先は破綻です。
全て壊れ、全て失いました。
お金に関しては本当に多くの失敗を繰り返し、多くのことを学びました。
お金についてきちんと向き合い、もしパートナーがいるならばきちんと話し合うことは本当に大事です。
なかなか話しにくい話題かもしれませんが、腹を割って話し合うほうがその先の二人のためになると思うので、
僕は激しくオススメします。
ただ、このお金の失敗を経て、僕は大きな教訓を得ることができました。
人によっては当たり前だと思うのですが、
身の丈を知り、先と現状をきちんと見据えお金を使うということです。
高級車や高級腕時計やブランド物など、もちろん身につけてみたいです。
でも、それが無理した状態だと他のことが楽しめず、毎日がつまらないものになります。
豪遊と呼ばれる遊び方ももちろんしてみたいですが、
本当に気の合う仲間と遊ぶのは、例え公園で缶ビール片手にダラダラ喋るだけでもとても楽しく、
そこに金額は関係ありません。
金銭的に余裕があり、無理なくゴージャスな生活ができるならば、それはそれで素晴らしいことです。
でも、無理をした身の丈にあっていない生活をして、余裕の無い苦しい毎日を送るくらいなら、
身の丈にあった生活をした方が絶対に楽しい毎日を遅れます。
何より、自分が心から楽しめることや、楽しめる仲間との時間は金額はあんまり関係ありません。
誰かにとって「いい生活」に自分の理想の生活を重ねるのではなく。
自分にとっての本当に「いい生活」とはどんなものか、
きちんと考えてみるべきだと思います。