仕事でも遊びでも、何の心配も無く全力で取り組もうと思ったとき、この存在は避けては通れません。
見てみないフリもできますが、この存在はとても厄介な不安というものを引き連れてやってきてしまうため、
たちまち不安に思考が蝕まれていき、判断は鈍らせるし、誤らせるし、注意力も散漫になるし良いことがありません。
その存在とは「お金」です。
お金が連れてくる不安はとっても強敵
何かしようとする時はもちろん、ご飯を食べるにも、移動するにもお金は必要です。
お金は大事、大切と思いながらも、何かしようとするとき,
その不安を見てみないフリをして、現実的な視点がどこかにいってしまった状態で、
一歩踏み切ってしまうものです。
しかし、お金が無いことは、お金の不安をもたらします。
この不安は精神的に自分を追い込み、例え誤った判断だったとしても肯定しようとしますし、
不安を打ち消すために短絡的であったり、楽観的だったり、無謀だったりする判断をさせます。
僕の場合はお金を稼ぐためにいろいろと取り組みました。
お金を稼ぐためにやっているのに、そのためにさらにお金と時間をつぎ込み、そして状況は悪化という悪循環でした。
今となっては笑い話しですが、
すぐに月10万、20万と稼げるようになったり、取り組んだら2・3ヶ月後には普通にサラリーマンの給料を稼げると思い込んでいました。
さらには状況が最悪になった時に取り組んだ一発逆転を狙った取り組みでは、
取り組むだけで不労所得を得て、そして今を乗り切ればもう安泰だと本気で思っていました。
これは僕が取り組んだそのものが悪いわけではありません。
なぜならば同じ取り組みをして実際に稼いでいる人が何人もいたからです。
お恥ずかしながらもうどうにもならなくなり、自分の行ってきたものや思考が間違っていたなと見つめることができて初めて、
なぜ自分はうまくいかなくて、一方でうまくいく人がいるのかを考えることができました。
冷静に分析でき、状況を判断でき、先を見据えることができれば踏むべきではないアクセルでも、
不安はその判断を鈍らせ、アクセルを踏んだ先の良い部分だけ見えるようになり、逆に悪い部分は見えなくなってしまいます。
うまくいく人と、うまくいかない人の違い
では僕が考える中で見つけた自分とうまくいっている人の違いはなんだったのかというと、
それは土台がしっかりしているということでした。
多くの会社員が会社から給料を貰うために働いていていますが、たいてい家があり、食べるものに困っていることもなく、
普通に出社して、一定期間会社の仕事だけを考えて作業し、普通に退社して家に帰り、また次の日に備えると思います。
この普通の状態を、全ての取り組みにおいて確保していることを、僕は土台がしっかりしていることと定義しました。
そんなの当たり前だと思うかもしれませんが、
実はお金や不足感から生まれた不安はこの土台がない状態でもGOサインを自分に出しやすくします。
例えば副業をしようと思ったとき、まず前提で毎日の本業があります。
本業の空いている時間を使って副業をするわけですが、副業と言えど仕事には変わりないので、本業と同じような土台がなければいけないのです。
しかし、副業で頑張っているのだから、時間が少なくなっても仕方がないや、取り組みが片手間になっても仕方ないやと思ってしまいます。
本業だったらいきなり取締役になんてなれるとは思わないのに、お金の不安があるとその常識はどこかにいき、
スタートするだけで取締役になれると思ってしまう。
うまくいく人はこの点をしっかりと理解していて、例え副業でもまず自分がきちんと取り組める環境を整えますし、
きちんと取り組めるものを選びます。
仕事だけでなく、遊びだとしてもお金の不安があると心から楽しめないと思います。
本当はお金の不安を直視して、今は遊ぶべきではないという判断が正解の場合もあるのですが、なぜかマイナス面はきちんと見えなくなります。
新入社員で入社した時、最初は業務も分からないし、教えてもらいながら、我武者羅に業務に取り組んで仕事を覚えると思います。
何かを習得するにはそれ相応の努力と時間が必要です。
とすると、努力できる環境を作らなければいけないし、時間に耐えうる金銭的な余力が不可欠なのです。
お金が連れてくる不安があることを理解して、誤魔化さず、不安を遠ざけ解消する選択をして、
その上でまずは全力で取り組める環境を作りましょう。
振り返るとそれが一番の近道となります。