僕は36歳の時、無職となり焼き鳥屋さんでアルバイトをしました。
店長は40代後半だったものの、他のバイトは20歳前後の学生さんばかり。最年少は17歳の女子高生。
もう働かざるを得ない状況だったので、いろんなものを捨てて飛び込んだのですが、それでも働くと決めて飛び込むまでに半年かかりました。
恥ずかしい、受け入れられるのだろうか、うまくやれるだろうか・・・募る不安
僕は会社員を13年間やりました。現場から一段一段、階段を上っていき、最終的に本社で働くことが出来ました。
それなりに働いてきた自負もありましたし、結構仕事は出来た方だと勝手に思っていました。
そんな僕はひょんなことから無職になりました。
最初は個人事業主としてやっていけるという自信たっぷりでしたが、始めていくと現実がどんどん襲い掛かってきて、
そして僕は個人事業主を続けることが出来るような状態ではなくなりました。
もう実労働しかない。
そう思ってはいるものの、いろんなものが邪魔をしてなかなか決断できません。
見栄やプライド、恥ずかしさ、劣等感、なんだかもう様々な感情がありました。
そんな時に時給が良くて、働く時間も距離も理想に近い焼き鳥屋さんを見つけます。
面接の電話をする前にこっそりと食べに行くと店員さんは若い子ばかり。
さらには元気のいい「いらっしゃいませー!!」を言う系のお店でした。
一度は電話して面接してもらおうと思ったものの、
若い子ばかりのところでやっていけるわけがない、
年齢差があるからウザがられるのではないか、
ここまできたのにまたバイトかよ・・・
なかなか電話をかけることはできませんでした。
動かない、決断できない期間が長くなればなるほど、不安やマイナスイメージは募るものです。
なりふり構っている状況ではないけれど、それでも決心するまでは時間を要しました。
もちろん失敗もしたけど、予想に反して楽勝だった
もう半ば勢いで面接の電話をし、間を空けたくないとすぐに面接の日を決め、考える隙間を無くすかのように面接を受けました。
結果採用していただき、初出勤の日がやってきます。
出勤すると教育係のような感じで21歳の女子大生がいろいろと教えてくれました。
年の差が一回り以上離れているので、女子大生の方もとても気を遣っている感じでしたが、
それ以上に一回り以上違う女の子にめちゃくちゃ気を遣ったのを覚えています。
前職で接客の経験もあったので、接客に対し不安はなかったものの、それでも勝手が違うしやっぱり最初は失敗をします。
若い子にフォローしてもらうこともたくさんあり、思うように出来ない自分に失望したことも何度もありました。
それでも動かないと何も始まらないという思いと、それ以上に自分の想い描く人生を送るためには避けて通れない道だったので、
とにかく必死で頑張りました。
幸い働いている学生さんは皆とても感じのよい子ばかりで、どうにか打ち解けることができ、
仕事もそつなくこなせて、任される仕事も増えるようになりました。
予断ですが、まったく知り合いのいなかった神戸にきて、今僕の友人はこの時のバイト仲間の学生たちです。
人の出会いって面白いなぁと思います。
振り返ったときに分かることなのですが、最初に飛び込むときの不安や失敗に対する不安は本当にある一定期間だけしかないです。
そして実際に動いてみると、例え失敗したとしても、想像していた状態とは全然違っていて、本当楽勝だと思います。
でもこれって行動しないと絶対にわからないことですし、行動するまではどんどんどんどん不安は大きくなっていくばかりです。
思っているだけや、考えているだけでは、残念ながら得るものは少ないと思いますし、無駄に多くの時間を費やしてしまいます。
もちろん熟考することは大切ですし、様々な角度から分析してそこから動くことも大切です。
でも、もし失敗が怖かったり、不安が大きくて一歩踏み出せなかったりしているなら、
そんな時は思い切って失敗するつもりで飛び込んでみて欲しいと思います。
意外に楽勝だと思うので。
失敗するつもりで飛び込んで、どんどん出てくる壁を越えていった方が何倍も有意義だと思います。
失敗は長い人生の中でほんの一瞬の出来事です。
思い切って飛び込んでみましょう。